考えに囚われてしまい、つらいとき

こころとからだ

なぜ思考に囚われてしまうのか?

もうネガティブなことを考えるのはやめたい・・・と思っても、気がつくとまたいつの間にか嫌なことを考えていて、ネガティブな感情が起こってしまう。つらくなっても「もう考えるのをやめたいのに考えてしまう…」と思考に囚われてしまう事があります。

誰もが、ネガティブに考えるのをやめたいのに、ほとんどの人がやめられないのはなぜでしょう?なぜやめたいのに思考に囚われてしまうのでしょうか?そしてどうすれば、ネガティブな思考から解放されるのでしょう?

身を守るためにネガティブなものに注意を向ける

私たちは生き残るために、自分にとって有害なものを探ろうとし、ネガティブなものを探し出したり、危険なものを見つけようとする習性があります。特に警戒している状態や、ストレスを感じている時はその傾向が強くなります。

サバイバルの世界では、自分の敵や命を脅かすような危険なものを警戒し続ける必要があるからです。この習性によって、強迫的に(意図に反して繰り返し)嫌な記憶を思い出したり、ネガティブな思考を繰り返してしまいます。

頭のスイッチをオフにする

あれこれ考えてつらくなっている状態はとてもストレスフルです。このとき身体は交感神経が活発になっていて、興奮し、警戒しているサバイバルモードの状態です。この状態で「解決策を探そう」といくら考えても、どんどんネガティブになってしまい、疲れ果ててしまいます。このような状態の時は、頭のスイッチをオフにして考えるのを休止し、余計なストレスをこれ以上産み出さないようにする方が、解決策を考え続けるより簡単です。

体と頭を休ませることで思考も休息する

リラックスできることをして脳と体と心を休息の状態にもっていくことで、思考も自然と休まっていきます。頭で考えるより、体に先に働きかけてリラックスモードにしていくことで、頭は体に自然とついてきます。

深いリラックスの必要性

とはいっても、なかなか日常生活ではストレスが多くてうまくリラックスできない事が多いのではないでしょうか。そういった場合は、リラクゼーションのエクササイズをして、集中して体の緊張を解し、副交感神経を活性化させていきます。体の警戒モードを解いていくことも、思考を休ませる助けになります。ただソファーに座ってゆっくり休んでいる状態よりも、集中してエクササイズをすることで、より深いリラックス状態に入ることが出来ます。特に普段から緊張が強い人の場合は、リラックスモードへ移行しにくくなっていますので、エクササイズの枠をとってやってみてください。

体から休ませていくことで、頭もリラックス状態へシフトしていくことが出来ます。最初から上手くいかないこともありますので、一度やってみて上手く集中できなくても、何度かトライしてみてください。スポーツや習い事と同じで、練習するほどリラックスへのシフトも上手くなってきます。

リラクゼーションのエクササイズ

  1. ゆったりと座るか、横になります。
  2. 頭からつま先まで、自分の身体をスキャンする様に感じていきます。どこか緊張しているところがあるでしょうか?
  3. 自分の体で今凝っている、緊張感がある、力が入っていると感じる所を見つけてみます。
  4. 力が入っている部分を見つけたら、そこから力を抜いていきます。
  5. ゆっくり息を吐きながら、力を抜いていく感覚を感じ、緊張が抜けてリラックスしていくのを感じます。
  6. 力が抜けにくい場合は、一度その部分にめいっぱい力を入れて、それから抜いてみます。
  7. 他の場所にも緊張を感じたら同じようにやってみます。
  8. 全身から力が抜けていくのを感じながら、ゆったりとした呼吸をします。
  9. 力が抜けている感覚を十分に感じます。

思考を観る―マインドフルネス

もう一つの方法はマインドフルネスになることです。マインドフルネスでは、今起きている思考と、観察している側のマインドである自分を線引きして離します。思考を観察しながら、「起こっている思考」と「観察している自分」を別のものと認識します。観察している自分が、「こんな考えが起こっている」と思考を観察しながら気がついている状態です。

脱フュージョンする

ネガティブな自動思考の連鎖から逃れるために必要なのは、まず、その思考と融合(フュージョン)してしまっている状態から抜け出すことです。そのために、マインドフルネスの状態にシフトして自分の思考を観ていく練習をします。

思考の繰り出す物語にのめり込まず、客観的に距離を持って観察します。

脱フュージョンし、観察者の視点に立ち、マインドフルに、思考を観る時大事なのが、

  • 起こっている感情や思考を変えようとしたり抑えようとしたりしない
  • ただ、観察しジャッジしない評価しない

ということです。

自動思考と、観察する側の自分の意識を線引きできるようになると、つまり脱フュージョンできるようになってくると、

「またいつもの、あの思考が起きているな」という風に、思考が起こっても巻き込まれたり振り回されずに、冷静な賢いマインドの部分を残すことが出来ます。

そして思考の内容を、うのみにしなくなります。

例えば「嫌われているかも」という思考で真剣に悶々と思い悩むのではなく、

「またこのパターンの”嫌われているかも思考”が起きているな、嫌われているかという事実の確認は全くとっていないのだけど。」

という風に、思考の物語に巻き込まれないで観ることが出来ます。

考えすぎをしずめるエクササイズ

考えすぎてしまう時、思考を落ち着かせていくエクササイズをしていきます。

自分のことを少し距離を取って観察できるような心の状態に、シフトしていきましょう。

普段より少しゆっくりした呼吸をしながら、目を閉じていきます。

考えすぎたり、不安や緊張に圧倒されてしまう状態も、パターン化して習慣となっています。この習慣、パターンに気づいて来ましょう。いつもどんなことを考えすぎているでしょうか?

こういった様々な考え事は自動で繰り返され、延々と続きます。考えることでさらに不安を感じたり、自己否定感が増してしまい、さらに考えてしまうという抜け出せない悪循環にハマってしまいます。

少しゆっくりとした呼吸をしながら、お腹の辺りが上下するのを感じます。

胸の辺りは、どんな感じでしょうか?観察して感じていきます。

呼吸するたびに、お腹や胸がゆっくりと動いているのを感じます。

全ての考え事を、意図してストップしてみます。

今ストップして、ただ、現実に起きていることだけに意識を向けます。呼吸、体の感覚、周りから聞こえる音、実際に今起きていることだけに意識を向けます。

ゆっくり息を吐いて、安らいで落ち着いていきます。

今ここにあるときだけ、私たちはリラックスし休息することが出来ます。

何か考え事がまた起こって、そこに没頭してしまっても、気が付いたら、今ここに戻ります。

最初は難しいかもしれません。すぐまた考え事に囚われてしまうかもしれませんが、慣れてくると上手くシフトができるようになります。

自分で意図して「今は休もう」と思考をストップさせてあげて、そして意図的に体を休ませていきます。

「ここは安全で、もう今は何も考えなくて大丈夫。しばらく何も考えず休もう」

と頭と体に言ってあげます。

考え事は起こりますので、考えてしまっても自分を批判する必要はありません。それは自動的に起こっています。

ただ、気づくことが出来たら、それが変化の第一歩です。

考え事に気づいたら、また今ここに戻ります。

頭で繰り返される、あらゆることへのジャッジを、今はやめて、ただ、シンプルに今ここに存在します。

なにか注意を向けるものがある方が考え事が鎮まりやすい場合は、自然の音や、ゆったりしたテンポの音楽などを聴いて、そこに意識を向けることで考え事や不安を落ち着かせていくことが出来ます。

安らいだ平安の感覚を感じていてください。

©2021 ADOR(心理セラピスト/公認心理師・宮沢みか)

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